TiVoに注目
[TiVo]というサービスがある。
アメリカで1997年に始まったサービスであり、「ハードウエアを安価に提供する代わりに、
番組プログラムなどのサービスを有料で提供する」ビジネスモデルで、口コミで広がってきたサービスらしい。(ちなみに日本にはまだ入ってきていないらしい。)
このサービスに着目しているのは、ハードウエアをばら撒いてデファクト化させ、
コストをサービスというソフトウエアで回収する、というビジネスモデルのように見えるからだ。
このビジネスモデルは、モノをサービス化し顧客を囲い込んでしまうから、モノを高付加価値化
すれば売れると考えている従来型のマインドをもった企業が多い市場では、脅威だろう。
今日本でもHDDレコーダーが全盛だ。HDDレコーダーはテレビ視聴のスタイルを変えている、
とまで言われている。つまり、自分のほしいキーワードでバンバン録画した内容を、空いた時間
に見ることができるようになった。このことは、番組の編成とCMによる料金収入という形に
大きな影響を与えるに違いない。
その先に何があるか?それは、番組製造メーカーと番組配信会社に再編されるという未来像
ではないかと考えている。番組の編成が骨抜きにされ、かつTVCMがスキップされるようになれば、
現状のビジネスモデルは無意味になる。そうすると、顧客を囲い込んでいて、顧客に番組
を届けることができる配信会社に、番組製造メーカーが番組を”卸す”構造ができる。
配信会社は、顧客属性から好みまで把握しているので、おそらく経営を安定させるため、
の会費収入と、ダイレクトマーケティングのための広告配信収入を得る。
かつてのナショナルショップは、家電量販店にとって変わられた。化粧品も対面販売から
ドラックストアで購入するというスタイルが登場した。現在では、金融商品のメーカーと販社
の分離議論が盛んである。(かたや流通形態に変化が生じない自動車など興味はつきない。)
産業の勃興期には、顧客に商品を届けるため製販一体だが、産業が進化するとともに、
販社の力が強くなる。(これはメーカー側で競争激化により、消費者が強くなるからだ。)
そのうねりが放送業界にまで波及してきているようである。
顧客を囲い込むTiVoというサービスは、日本においても一石を投じる勢力になるに違いない。